クエもんです。本稿のテーマはキャラネガになります。
スマブラ界隈だとたまに聞く言葉で、使用キャラにまつわるネガティブキャンペーンのことを呼びます。簡略化して「ネガる」とか言われますね。
本稿の主な狙いとして、「自キャラをネガるなら、別のキャラに変えた方がいい」という思想について、自分なりの見解を話していきます。(+αでいろいろと)
このあたりに結論を出すのはシビアで、いくつか考えを示すなかで納得できるものを見つけてもらえればいいのかなと。
まずキャラネガはしない方がいい
最初にこれを言っておきます。
キャラネガをすると周りの人はもちろん、自分にもさまざまな悪い影響が及びます。
・対戦相手が気分を害する
・SNS等での自分の印象が悪くなる
・自キャラが嫌いになったり楽しくなくなる
・スマブラ自体のモチベーションが下がる
・自分の実力不足を認められない
・自キャラの長所や魅力を意識できない
・短所を補う工夫をしなくなる
・対戦相手の上手な部分に気付けない
・他キャラを使っても欠点に目が行きがち
まだあるかも知れないけど、ざっと挙げただけでこんなにあります。
特に、上達への志向があるプレイヤーはなるべくキャラネガはやめましょう。メンタルの問題はおろか、練習効率の面においてもデメリットしか見つかりません。
本筋に行く前に、強くこう言っておきます。
どうしてもこのゲームで勝ちたいけど、キャラに限界を感じている人は、さっさと捨てて強キャラに乗り換えてください。マジで。
本当に心から勝ちたいと思っているのに、キャラパワーに妥協しているのはちゃんちゃらおかしい。こだわりと実力、両立が無理ならどちらか諦めてください。
ここからは話を本筋に向けていきます。
先に述べたように、キャラネガして良いことなんて何もない。とはいえプレイヤーも人間、文句の一つや二つも出るでしょう。
皆そんなこと分かっているかに見えて、けっこういます。キャラネガ警察。
キャラネガは不快だからやめろとか、キャラネガする奴はしょーもないだとか。正論も詭弁もあるけど、まあ意見は人それぞれなので良いです。
ただ、思考停止で「自キャラへの不満を言うこと」すべてを悪とみなすのは、少しばかり飛躍していると思います。
実際のキャラネガ問題はそんなに単純なものではないはず。柔軟に考えるために、プレイヤーの思考を掘り下げていきましょう。
キャラ選びから生じるプレイヤー性の乖離
プレイヤーにはひとりひとり、持ちキャラを選んだ理由があります。ここでは、その中から二種類挙げて話します。
まず、普通に気に入ったキャラを選んだ人について。(ここではキャラ愛派と呼ぶ)
原作が好き、見た目が好み、技や戦法が自分に合っている、上手いプレイヤーの真似をしたい...など漠然としたきっかけから、キャラへの興味は出てきます。
そして自分が気に入ったキャラであれば、なるべく強くあってほしいと思う。
しかし、好きなキャラだからこそ性能に物足りなさを感じることがあるし、致命的な弱点の存在を割り切れないこともあるでしょう。
一方で、強キャラと認識されているファイターを意図的に選んだ人について。(ここでは強キャラ派と呼ぶ)
彼らの目的はあくまで対戦で勝利することであり、キャラクターとしての個性は二の次に考えていることになります。性能に妥協せず選んだので、キャラへの不満はほとんどありません。
この点からキャラ愛派と強キャラ派には、キャラパワーへの認識にかなりの開きがあることになります。
スマブラの調整に完璧はありえない。いずれかの性能に不満が出てくるのは必然なこと。そしてプレイヤーそれぞれには違った事情があるし、感じる不満には個人差があります。
その上で分かってほしいのは、前述したようなキャラ愛派の苦悩について、強キャラ派は基本的に理解できてないということです。(自分が使ったことがないキャラに関しては特にそう)
キャラ選びの考え方が根底から違うと、いきなり分かり合うのには無理があります。厳しい言い方をするなら、分かろうとしても理解できないでしょう。それぐらい立場が違うと思ってください。
競技シーンと勝利欲が及ぼす公私混同
以上のようにプレイヤー間に個性の違いはあるものの、「勝ちたい」という気持ちは誰もが共通して持ち合わせています。対戦ゲームやってて勝ちたくない人なんていません。
勝利に対する特に強い意志を持っている人は、それだけ真剣勝負の魅力を知っているということ。妥協せず強力なファイターを選ぶのも真剣さの表れであり、強キャラ至上主義は尊重されるべき大事な考え方です。
ただし、プレイヤーの誰もが、勝利を最優先に考えているわけではない。勝てるキャラよりも使いたいキャラを大事にする人はたくさんいます。(むしろ多数派?)
強キャラ至上主義は強要してはいけません。
「ネガるならキャラ変えろよ」のセリフは要注意です。
「キャラパワーに不満があるなら捨てるべき」という主張は、勝つためのキャラパワーが一番大事だというマイルールのもとに出されるもので、あくまで意見のひとつ。
全員がそうでないにしろ、キャラ愛派はこだわりを譲れないのが普通です。
そもそも「好きなキャラを使いたい」ことと「自キャラが弱くて困っている」ことはまったくの別問題。たとえば
「このキャラ好きだけど弱い!」
「文句言うなら強キャラ使えよ」
という会話を仕事に置き換えたら、
「やりたい仕事ができているけど、生活が苦しい!」
「文句言うなら安定した職を探せよ」
みたいな感じになります。主張が食い違って論点がブレてしまうと、お互い納得はできません。
人はストレスを飼い慣らせず、吐き出す場所を必要とします。時に愚痴をこぼしながら、自分なりの理想を大事に守りたいのです。
強キャラ至上主義の人も、自分の価値観だけでキャラネガを斬ろうとせず、相手のスマブラを尊重してあげてみてはどうでしょうか。
キャラ選びは自分だけの特権
「キャラ変えろよ」の件でもう少しだけ。
キャラ選びは本来どこまでも自由なもの。自分の選択を曲げたくないなら、他のキャラを使いたくないという意志だって自由に主張していいはずです。
好きなキャラを使いたくなるのは当たり前。その裏返しに、興味が無いキャラを使いたくないのも当たり前だと思います。
トーナメントで勝ちたい人が弱いキャラを使いたくないのと同じ、当たり前の話です。
新しくキャラを練習し始める時は、普通なら何らかの理由付けがあるはず。目的も興味も無いのに、別のキャラを練習しろというのはおかしな話ですよね。
また「キャラ変えろよ」というセリフは、キャラ選びに対する価値観を強要してしまうこと以上に、その持ちキャラを選んだ意志を否定してしまうことに問題があります。
キャラへのこだわりや原作愛はおろか、これまでの対戦に費やした努力、ファイターの性能、ポテンシャル...これらをすべて、一言で否定する力があるわけです。繰り返し要注意。
一方で、好きなキャラがいるけど、キャラ変えに揺れている人について。
他人の意見や、自キャラの悪いところにばかり気を取られて、安易に捨てようと思わない方がいいです。
実際そのキャラが弱くても、長期的にモチベが続くなら非効率ではないし、何よりやりがいをもって取り組めます。
情熱のあるプレイヤーなら、立ち回りやセットアップを開拓し、期待以上のポテンシャルを引き出せることもある。弱キャラ、中堅キャラの魅力はそこにあります。
忘れないように念を押しますが、本当に競技シーンで勝ちたい人はキャラネガは絶対にダメ。
勝つために何が必要なのか?本当に現状の選択と取り組みで最善を尽くせるか?それだけを冷静に突き詰めてください。
以上です。良ければTwitterでシェアしてもらえると嬉しいです。
長文に付き合っていただきありがとうございました。